同社は2005年1月に「エーアイパシフィック・インコーポレイテッド」として創業し、同年11月に法人化したソーシャルメディア構築・運営およびスマートフォン向けアプリの開発を主業とする会社。当初は通信教育の販売事業を主力にネイルサロン経営やインターネット集客事業を展開していたが、2006年1月にモバイルマーケティング事業に参入すると、2007年7月にモバイルマーケティングツール「アイトラフィック」を発売したほか、2008年4月にはFeliCa対応非接触ICカードリーダー端末「アイタッチ」を発売するなど同事業を拡大。関連する事業としてソーシャルメディアの構築・運営を開始し、2008年6月に美容クーポンサイト「大和撫子」(2009年8月にE-lifeビューティにサイト名変更)、2009年に雑誌モデルの関連動画サイト「Peak」やクーポンメディア「E-life(Beauty/グルメ)」、2010年10月に共同購入型優待券サービス「#GETON(ゲットン)」(2015年4月30日サービス終了)*1をリリースするなど、業容を拡大させ、2014年10月期には約14億4000万円、2015年10月期には約16億7000万円の年間売上高を計上していた。また、2009年11月にはNHK「めざせ!会社の星」に“女性が活躍している職場”として取り上げられていた。
その後もスマートフォン向けのグルメ格付けチェックインアプリ「SynchroLife(シンクロライフ)」やマッチング型の10分間限定トークアプリ「Festar(フェスター)」をリリースするなど、活発に事業を展開していたが、2015年に新潮社の会員制情報サイト「フォーサイト」の報道*2により、関連会社である株式会社ジンコーポレーションの経営悪化が発覚。この影響を受け、ジン社から出資を受けていた同社も資金繰りが急速に悪化。そのため、2016年9月に「SynchroLife」および「Festar」の運営事業を株式会社GINKAN(東京都中央区)に譲渡するなど事業の整理の目途が付いたため、今回の措置となった。
(追記:2016年11月23日)
官報(6896号)によると、同社は10月31日、東京地方裁判所から特別清算の開始決定を受けた。事件番号は平成28年(ヒ)第2073号となっている。
*1:「#GETON」が2015年4月末でサービス終了を発表。ポイントキャッシュバックを実施。(クーポンサイト.jp、2015年4月6日)
*2:「脱毛エステ最大手」に浮上した「経営危機説」「健康被害隠蔽」(ハフィントンポスト日本版、新潮社フォーサイト、2015年6月20日)
■関連リンク
Festar(フェスター)
http://festar.jp/
SynchroLife(シンクロライフ)
http://synchrolife.jp/index.html
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